Archive for 6月, 2010

ZERO FIGHTER 藤田隊長と太平洋戦争

ZERO FIGHTER 藤田隊長と太平洋戦争

阿部三郎 著
霞出版社 発行

弱冠24歳の海軍中尉藤田怡与蔵は、愛機零戦を駆って真珠湾に突入以来、東奔西走。零戦の盛衰は太平洋戦争の帰趨を物語る。
本書は、幾度か死地を脱しつつ闘い抜いた藤田隊長を中心に零戦パイロットの苛烈な闘魂を描く。
不死鳥の戦後は日航機長として世界の空を飛び続けた。

特攻大和艦隊 帝国海軍の栄光をかけた十隻の明暗

特攻大和艦隊 帝国海軍の栄光をかけた十隻の明暗

阿部三郎 著
霞出版社 発行

著者は、防衛庁戦史部をはじめ、内外の資料のほか、二百人に近い関係者の証言に基づいて、最後まで勇戦敢闘した十隻の各隻とその将兵の生き様、死にざま、その真実の姿を伝えている。
日本海軍は、特攻機による沖縄攻撃呼応し、異例の海上特攻隊に世界最大最強の戦艦「大和」を投入した。随伴する新鋭巡洋艦「矢矧」と摩下歴戦の駆逐艦八隻。だが、直衛機なき裸艦隊の末路は明白である。
各艦長の猛反対も、伊藤長官の「死んでこいということだ」の決意に打たれ、艦隊は粛々と南下する。
その時、味方の護衛戦闘機は、どこでなにをしていたのか。また、やがて、圧倒的な米戦闘機と渡り合う各艦の死闘と明暗を分けたその過酷な命運を、それぞれ克明に再現、活写して、読者の胸を打つ。

空母瑞鳳の生涯 ─われ等かく闘えり─

空母瑞鳳の生涯 ─われ等かく闘えり─

桂 理平 著
霞出版社 発行

 昭和15年暮れ産声を上げた「瑞鳳」は、わずか4年弱の短い一生を東奔西走、正規空母に劣らぬ働きをした強運艦としてその最後を遂げた。ハワイ真珠湾攻撃には直接参加しなかったものの、その後の多くの海空戦を戦い抜き、勇戦奮闘し、最後は祖国の存亡をかけた捷号作戦に出撃、死を覚悟の囮艦隊の一艦として、圧倒的な米機動艦隊を引き寄せ、獅子奮迅の働きの後、昭和19年10月25日15時26 分、多くの将兵と共にルソン島エンガノ岬東北東約280マイルに海没した。

還らざる特攻艇 爆装モーターボートの知られざる戦闘記録

還らざる特攻艇 爆装モーターボートの知られざる戦闘記録

益田善雄 著

 本書は、昭和31年鱒書房より出版され、相当部数が発行されたといわれるが、すでに絶版になって久しく、また、水上特攻艇に関する出版物は他にほとんど見当らないため、生存する当時の関係者たちからの強い希望に応えて、今回重版することとなったものである。著者は、旧版はそのままとし、その後、英国の戦史作家が、日地米双方の戦闘記録を照合して著述した出版物やその他の資料などから、新たに発見された真実を追記補完し、外国における特攻艇の記録等もつけ加えて、これを上梓することとした。
 本書を改めて読みかえすとき、太平洋戦争末期において、祖国の気球を挽回せんと、うら若い陸海の将兵たちが、この小さな特攻艇に搭乗し、眦を決して敵艦船に殺到し、驚異的な戦果を挙げて散華していったその純粋な情熱にふれ、戦後42年にして、なお、激しく胸えぐられる想いがするであろう。本書はその鎮魂の書でもある。